カズオ・イシグロ作品を読んでみよう!42
カズオ・イシグロの「遠い山なみの光 A Pale View of hills 」の第 7 章です。フランクの行方がわからなくなり、佐知子は叔父の家に厄介になることにするが、引越しの前に、悦子と稲佐へ小旅行に出かけます。英語が堪能な佐知子の影響を受けていく悦子です。
①新聞にはまもなく占領が終わるという記事があふれていた。The newspapers were full of talk about the occupation coming to an end. *「新聞は」と具体的に社名を言わず、全般的、一般的にいうときの言い方、「the + 複数形」です。
②佐知子が越す前に、一日何処かへ一緒に遊びに行こうという話になったのも確かこの時だったはずだ。Perhaps it was that same morning, we decided that before Sachiko went away, we would go together on a day’s outing somewhere. *日帰り旅行、そんなに遠くに出かけない表現です。「確か〜だった」という言い方も覚えましょう。
③ある暑い午後に、わたしは佐知子母娘と一緒に、ほんとうに稲佐へ行ったのだった。And indeed, one hot afternoon not long afterwards, I accompanied Sachiko and her daughete to Inasa. *そんなに遠くない →少し経った後のという感じが出ています。
④「ディケンズの『クリスマスキャロル』の英語版だったわ。この本が読めるような英語の力をつけようと思ったの」“An English version of A Christmas Carol. I wanted to learn English well enough to read that book.” *本の題名などを引用するときにイタリック体を用います。
⑤「お子さんが5人あったの。ご主人は長崎の偉い方だったのよ。原爆が落ちると、ご長男以外はみんな亡くなったの」“She had five children. And her husband was an important man in Nagasaki. When the bomb fell, they all died expect her eldest son.”
⑥ 「過去ばかり振り返っちゃダメね。一番大事なのは娘の幸せよ」“We sholdn’t keep looking back to the past. All I want is what’s best for my daughter.” *チラチラ何度も過去を振り返る感じが出ています。
⑦「きみ九九知ってる」「アキラはもう九九は全部暗記しているの」“Do you know the nine times table?” “Akira knows all his multiplication now” *「九六、54」は Nine times six makes fifty-six. です。
この章では日本の文化や日本人の家族観、幼い子供の感情、意地悪、自慢、親の関心と無関心等々が細やかに描かれている感じがしました。もちろん英語も大変勉強になります。
You can 2020 はみなさんと一緒に東京オリンピックまでに世界とコミュニケーションが取れるバイリンガル国際人になることを目指します!誰にでもできます!可能です!必要なのは、自分でもやれそうかなと思い立つことだけ!